ドミニカ共和国研修旅行②ベースボールアカデミー編
- 2018.07.03
- 入学後
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前回記事の旅程にも書きましたが、今回の研修旅行ではドミニカ共和国内でトップ3の施設だといわれているパドレス、ドジャース、メッツのベースボールアカデミーを訪問しました。
備考としてドミニカ共和国にあるメジャーリーグのベースボールアカデミーとは何かをまず書き、その後訪問時に得た情報や考察について書きます。
■ ベースボールアカデミーとは
たぶん、少し違うけど一番分かりやすい表現をすると、各メジャーリーグ球団がドミニカ共和国内に持つ、シングルAよりもさらに下の層の育成リーグであり、登龍門です。
図にするとこういうイメージかと思います。昨日7/2は MLB の International Signing Day だったのですが、ドミニカ共和国の野球少年たち、特に16歳を迎える年の子供たちにとっては、とても重要な日で、巨額の契約金を獲得し貧困から抜け出して、いよいよMLBを本格的に目指すステージに立つ日です。
コチラの速報記事中段をご覧の通りですが、トップ30位圏の子供たちは、US$600,000~3,500,000 (1ドル100円乱暴換算で6千万~3.5億円) という金額を手にする日です。ドミニカ共和国での最低時給が$0.80 である事を踏まえれば、彼らにとってはとてつもない金額でしょう。冒頭でシングルAの下層リーグという表現が「少し違う」と書いたのは、MLB球団の少年たちに対する期待度の違いがあるからです。シングルAにサインしたアメリカ人にこのような金額はまず払われないでしょう。
この大きな日に契約を得た少年らがアメリカに渡るまでの準備期間として、ベースボールアカデミーは存在するわけです。少年たちはアカデミー内で寝食を共にし、トレーニング、他のアカデミーとの交流試合、英語の勉強や高校科目の勉強をして過ごします。
(DPL Baseballから転載)
■ 訪問時情報/考察
□パドレスアカデミー
Najayo San Cristobal という片田舎にあるこのアカデミーは、ドミニカ1美しいアカデミーとされているアカデミーで、外観はリゾートホテル風でした。
リゾート感伝わる写真を撮りそびれたので、コチラのサンディエゴトリビューンのビデオをご覧ください。
▲ フルサイズのフィールド。フルが2面、ハーフが1面あるとのこと。
スケジュールが押して夕方ごろの訪問になってしまったので試合や練習などは見れませんでしたが、少しだけアカデミー選手と交流しました。
▲ 左 地元出身フアン ガルシア君、右ベネズエラ出身なんとか君。将来大物になるかな?
ちなみにパドレスアカデミーではSMBA18年度卒の先輩がインターン中です。
□ ドジャースアカデミー
2番目に訪問したドジャースアカデミーは、昨年改装したばかりだそうで、結構充実した施設でした。
ジムの写真の中に写っている韓国人男性は、韓国プロ野球のスカウトを経て、ドミニカドジャースでスカウトをされている方でした。その方いわくドジャースアカデミーでは最新技術を積極的に取り入れており、ボールの回転速度分析などのビデオ解析までしているそうです。
また、選手の育成面以外でも、教育面の充実も大事にしているそうです。アカデミー出身者がMLBにたどり着く確率は5%ほどしかないそうで、ベースボールアカデミーでは夢がかなわなかったときの準備も提供しており、教育はその一環です。
ドジャースのアカデミーでの教育は高校の卒業資格を得れる数少ないアカデミーだそうで、アカデミー生獲得の差別化要因になっているとのことでした。
□ メッツアカデミー
最後に訪問したメッツアカデミーでは、ダイバーシティに力を入れているとの話がありました。数字での裏付けがあるわけではなかったのですが、ベネズエラやコロンビアなどのラテンアメリカ国以外にもベルギーやオランダからのアカデミー生もいるそうです。また、アメリカ人マイナーリーガーとの交流機会も設けているそうで、双方向でドミニカンがアメリカに渡った時にぶつかる文化の壁をなるべく取り除こうという試みがなされています。
総括ですが、ドミニカ共和国内のアカデミートップ3を見たので、印象としてはどれも手厚いサポート体制で充実しているなぁ、と感じました。SMBAのディレクターのスコットはもうかれこれ10年以上ドミニカ共和国に研修旅行や準備で行っており、他の施設についても聞いてみましたが、ヤンキースのアカデミーはヤンキースがグラスルーツ戦略を取っているわけではないので結構施設のクオリティが下がるそうです。それはそれで見てみたかったかもしれません。
以上、今回の投稿はこの辺で。
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