箇条書きシリーズ VOL2:うろうろできるクリエイティブなスペースづくりで球場をアメイジングに
- 2018.04.15
- 事例研究
- アリゾナ・ダイアモンドバックス, サンディエゴ・パドレス, スタジアム, スタジアム設計, チェイスフィールド, ペトコパーク, ボールパーク, ボールパーク設計, 野球
箇条書きシリーズは、サンディエゴ州立大学スポーツMBA現役学生である私しゃうしが、気になったスポーツビジネス記事を日本語に要約するシリーズです。
今回の記事は Sports Business Journalより “Moving around: Creative spaces can lead to amazing places”(うろうろできるクリエイティブなスペースづくりが球場をアメイジングにする)です。
■ 記事要約
- 近年のトレンドとして特にミレニアル世代の観戦態度においては野球などのスポーツを一挙手一投足見るのではなく、部分的に見るものに変化している事に着目
- ボールパーク(野球場)が先駆者としてこの観戦態度に適応したものを作ってきており、いくつか事例紹介
- アリゾナ・ダイアモンドバックスのチェイスフィールドでは、プール席が設けられている
- サンディエゴ・パドレスのペトコパークでは、犬を飼っている人向けの席、Bark Yardがあったり、砂が敷き詰められているミニビーチやパーティデッキがある
- テキサスレンジャーズのAA球団フリスコ・ラフライダーズの球場では、流れるプールが設置されている
- もっとファン同士、観戦者同士で、交流できるような空間づくりがファン満足度を高めている
- 野球に追従し、アトランタ・モーター・スピードウェイでは、旧来型のただ座るだけの800席を、レストラン型、バー型の300席に変更
プール席
Bark Yard
■ 事例の応用
- ミレニアル世代には「横一列10人で座りましょう」というグループ席はウケない。色々な人と交流できて、かつソーシャルメディア上の背景となるような空間づくりが求められている
- スタジアムやアリーナなどは物理的に流動的でなければならない。観戦者がうろうろできて、色々な選択肢や、体験ができるようにする必要がある
■ 所感
同記事では主に野球がメイントピックとして取り上げられていますが、これが例えば、いつビッグプレーが起こるか分からない他のアメフトやバスケなどのスポーツに当てはまるかと言えばそうではないと思います。野球のペースが比較的スローで、それこそ一挙手一投足見なくても試合をある程度追える競技の特性にあわせたスタジアムづくりが、飽きっぽくて、スマホがいつもそばにある注意力散漫な(私含めて!)ミレニアル世代からのビジネス獲得には求められるというのが私の認識です。
ペトコパークには何度か行っていますが、サンディエゴ地元のレストランやクラフトビールの店舗があったりもするので、野球にそれほど関心が無くても楽しめるような空間になっている事は間違いありません。
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